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【6月の本で学ぶじかん】意識するだけで仕事に役立つ「具体と抽象」

よく聞くわりにはちゃんと説明しようとしたら困ってしまう。そんな言葉の代表格が、「具体」と「抽象」です。

試しに、Googleで検索してみると、

具体:形、姿をそなえること、具象
抽象:多くの物や事柄や具体的な概念から、それらの範囲の全部に共通な属性を抜き出し、これを一般的な概念としてとらえること。

言っていることはわかるけれど、よくわからない日本語が出てきました。


こうなってくると、そのまま放っておきたいところですが、それではあまりにももったいない。というのも、具体と抽象を深く理解すると、コミュニケーションが上手くなり、仕事のミスが少なくなり、何よりも、あらゆるものの見方が大きく変わります。

そんな生活にもビジネスにも役立つ、「具体」と「抽象」について学んだのが、今回の「本で学ぶじかん」でした。

課題図書は、そのままズバリ、「具体と抽象」です。

この本の章は以下のようになっています。この記事では、太字の部分だけを紹介して、具体と抽象についての大枠を理解してもらいたいと思います。

第1章  数と言葉 人間の頭はどこがすごいのか
第2章  デフォルメ すぐれた物まねや似顔絵とは
第3章  精神世界と物理世界 言葉には二つずつ意味がある
第4章  法則とパターン認識 一を聞いて十を知る
第5章  関係性と構造 図解の目的は何か
第6章  往復運動 たとえ話の成否は何で決まるか
第7章  相対的 「おにぎり」は抽象か具体か
第8章  本質 議論がかみ合わないのはなぜか
第9章  自由度 「原作」を読むか「映画」で見るか
第10章 価値観 「上流」と「下流」は世界が違う
第11章 量と質 「分厚い資料」か「一枚の図」か
第12章 二者択一と二項対立 そういうことを言っているんじゃない?
第13章 ベクトル 哲学、理念、コンセプトの役割とは?
第14章 アナロジー 「パクり」と「アイデア」の違い
第15章 階層 かいつまんで話せるのはなぜか
第16章 バイアス 「本末転倒」が起こるプロセス
第17章 理想と現実 実行に必要なのは何か
第18章 マジックミラー 「下」からは「上」は見えない
第19章 一方通行 一度手にしたら放せない
第20章 共通と相違 抽象化を妨げるものは何か
終章   抽象化だけでは生きにくい


第2章 具体と抽象ってそもそも何?

具体と抽象の話をするためには、具体から始めます。あなたという人間は具体です。

あなたには、年齢や性別、出身地、職業、好きなもの、家族構成、髪型、服装、体つきなど色々な要素が含まれています。このあらゆる要素を全て持っている状態を具体といいます。

これを私たちは、状況に応じて抽象化します。抽象として扱います。

たとえば、映画館のチケット売り場でのあなたは、「学生」になったり、「小児」になったり、「大人」になったりします。これは、年齢と職業だけの要素を抽出された状態です。これを抽象化といいます。

このように、「具体」とはあらゆる要素を含んだ状態のもの。このたくさんの要素から、重要なものだけを抜き出した状態を「抽象」といいます。

この「抽象」は状況に応じて変わります。映画館では、年齢と職業だけを抽象化されましたが、たとえば銭湯では性別だけが抽象化されます。

このように、目的に応じて抽象の仕方、つまり、何を重要とするかは変わります。


第8章 自分の発言は、どの抽象度か考えてみる

この具体と抽象は、日常でもビジネスでも色々な場面で大きな役割を果たしています。それを使いこなすためには、自分の抽象度を意識できるようになることが大切です。

たとえば、次の2種類の発言。

1 リーダーたるもの、発言がぶれてはいけない。
2 リーダーたるもの、臨機応変に状況に対応しなければいけない。

2つの発言は真っ向から意見が対立していますが、どちらもよく言われる発言であり、大切な考え方です。

このどちらが正しいかを考えていると、いつまで経っても議論は平行線のままです。だからこそ、必要なことは、この2つがどの抽象度での発言なのかを考えることです。

1は、抽象度がかなり高いものへの発言だと考えれば、納得がいきます。たとえば、会社の哲学やチームの文化レベルなどがそれに当たります。

こう言ったものは、具体的な行動よりも、抽象的な言葉で表現されるものであり、抽象度はかなり高いものとなります。

それに対して、2は、抽象度がかなり低い、具体度がかなり高いものへの発言です。つまり、その日の行動や場面に応じての具体的な選択です。

リーダーが最初に指示した行動に固執してしまうと、大きなミスや損失をまねく可能性がありますので、臨機応変な対応が必要です。

このように、相反する言葉は、本当に相反しているのではなく、抽象度が違うだけの可能性が高いです。

言い換えるならば、発言自体をぶつけ合うことよりも、抽象度を合わせるように思考をした方がより建設的な意見の交換ができます。なにか議論が噛み合わないなと思った時は、お互いの抽象度を意識してみてください。


第9章 相手がどの抽象度・自由度を好むのか把握する

抽象度を把握できるようになったら、次に大切なことは相手の好みを把握することです。

人には心地よい抽象度(=自由度)があります。

1 この資料をいい感じに作成してください
2 Aの資料をベースにして、10ページ以内に分量を減らして、文字数を減らして、さらに、今使っている写真を明るいものに変更してください

この2種類の指示のどちらを好むかは人によります。(もちろん、仕事の内容やタイミング、上司との関係性なども影響します)

抽象度の高い指示を好む人に、2の指示を与えてしまうと、細かくてめんどくさいと思われてしまいます。逆に、具体度の高い指示を好む人に、1の指示を与えてしまうと、うちの上司は無能だ、なんて言われてしまいます。

これもまた前の章と同じように、どちらの指示が正しいでもなく、どちらの指示を好む人が優れているでもありません。

大切なことは、お互いの得意な(好きな)抽象度を理解して、それに沿ってコミュニケーションをとることです。このコミュニケーションのズレが大きいとお互いのストレスになってしまいます。

その一方で、抽象度がハマった時には、お互いのストレスは限りなく0に近くなり、仕事もスムーズに進むこととなります。


第15章 話を短くまとめるコツ

抽象とは、具体の中で重要なものだけを抜き出すことだと、第2章のところでお話ししました。

この方法を使えるようになると、話をまとめることがうまくなります。

たとえば、プレゼンでも会議でも、話をしたい内容があったとします。これをそのまま伝えると10分かかってしまう内容だけれど、10分もの発言が許されなかった時に、抽象が役に立ちます。

この10分の話が、具体そのものです。これを重要な部分だけを抜き出して、抽象化することで、たとえば30秒の話にできたり、3分の話にできたりします。

イメージとしては、10分の話が大きな一本の木で、30秒の話というのは、そこから枝や葉っぱを取り除いて幹だけにした状態です。この幹だけを簡潔に話すのが、抽象化の能力です。

そのためには、自分の話の「幹」はなんなのか、「枝葉」はどこなのかを意識することです。削ぎ落としきった後に残っているものはなんなのか。

これを考える癖をつけると、時間に応じて、話を膨らませたり、要約したりが変幻自在になっていきます。


第17章 目標を実現するために必要なこと

こんなことをやってみたい、あんなことをやってみたい、というふうに自分の目標を持ったことがある人は、たくさんいると思います。

その一方で、それを行動レベルにまで落とすことができる人はあまりいません。

逆もまた然りで、行動レベルではやりたいことがたくさんあるけれども、大きな目標は思いつかない。

どちらにしても、抽象度・具体度が片方で止まっている状態です。前者は抽象度が高いままで、具体的な行動に変換することができない。後者は、具体度が高いままで、抽象的な目標に変換することができない。

これは、どちらもあまり良くありません。行動に移せないことも、目の前の行動が何につながっているのか意識できないことも。

だからこそ、この抽象と具体の行ったりきたりする思考を身に付けた方がいいのです。

抽象的な目標を思いついたなら、それを具体的なレベルの行動にまでブレイクダウンすること。具体的な行動を楽しんでいるのであれば、それを抽象的な目標にまで昇華させる。

抽象だけでも、具体だけでも、どこかバランスの悪い人間になってしまいます。だからこそ、具体と抽象を行ったり来たりできることが重要になってきます。


具体と抽象、面白いなと思ったら、ぜひこの本を手にとってみてください。


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