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エクスカリバーがなぜ伝説になったのか 僕らの学習帳 vol.022

神話や小説、アニメやゲームの中でたびたび登場するエクスカリバー。伝説の剣とい呼ばれ、その硬度は他の剣を圧倒的に凌駕する。

そして、このエクスカリバーという武器を手にすることによって、国には平和と秩序が訪れて、念願の統一が果たされる。

そんな、魔法のような力を備えた剣が、エクスカリバーという名前で伝承されてきました。それもいくつものフィクションの中で。

このエクスカリバーという剣がなんだったのか。完全な想像の産物、小説家や昔の人たちが、平和を願って作り出したもの。魔力と同じように、存在しない世界の話。


そう思われているかもしれませんが、実はこれが鋼鉄だったのです。
なぜ、鋼鉄の剣が、これほどまでに神秘的な存在となったのか、それは鋼の作り方に秘密があります。

鋼は、簡単に言ってしまえば、鉄に炭素を混ぜた合金です。合金とは、純粋な金属に何かを混合したもので、純金よりも強度などの点で優れていることが多いです。

鋼もその例に漏れず、鉄よりも強く硬いです。ただし、炭素の含有量が、適量よりも多くなってしまうと、一気にもろくなってしまうのです。

そのため、炭素の量が適切だった時は、鋼が完成し、多すぎた時にはボロボロの金属になってしまい、その逆で少なすぎた時は、鋼ではなく鉄に戻ってしまうのです。このように、製鋼法が化学的に解明されるまで、かなりの時間が必要でした。

それまでの鋼は偶然できるものであり、その偶然性が、まるで魔法や神秘のように扱われるようになった理由です。

そのため、試行錯誤の末に考え出された製鋼法が、秘伝として次世代へと受け継がれながら、鋼を作り続けていました。それもかなり偶然に頼った方法で。

それが、化学的な知識のない時代の限界でした。


ちなみに、鋼の大量生産の方法は、産業革命時にイギリスで開発されました。

それは、大量の鉄を熱して、そこに空気を吹き込みます。吹き込まれた空気中の酸素が、鉄に含まれていた炭素と反応し、二酸化炭素になって空気中へ出ていきます。

そうして、鉄から完全に取り除いた後に、1パーセントの重量分の炭素だけを戻すことによって、適切な量の炭素を含んだ鉄鋼が完成するのです。


化学の進歩によって、人類はようやく再現可能な製鋼法にたどり着くことができたのでした。強くて硬いうえに、大量生産ができる材料、「鋼鉄」の誕生です。



今回の僕らの学習帳は、「人類を変えた素晴らしき10の材料」の第1章「文明を変えた強くしなやかな『鋼鉄』」から、お話ししました。

今回の話について、もっと詳しいことを知りたい人は、動画・音声をぜひ聞いてください。

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