
NikeのD2C化の道のり 僕らの学習帳 vol.059
教室と放課後では、大手ブランドがD2C化するために必要なことをお話ししていますが、学習帳では、実例に沿ってお話ししていきます。
D2C化している大手ブランドの代表格がNikeです。
大手ブランドがD2C化するための第一の関門が、組織内の意識改革ですが、Nikeはそれを"Nike Direct"という組織を新しくつくることで、突破しようとしています。
従来のブランド内の組織を変えるのではなく、新しくつくってしまうという方法です。そうすれば、組織内の文化もある程度は、新しく作りなおせるので結果的に効率的かもしれません。
そのほかにも、小売の販売チャネルを整理して、Nikeの世界観を実現できる40社にしぼり込みました。もともとの小売のパートナーの数が30000だったらしいので、1000分の1にまでしぼり込んでいます。
まさに、厳選です。さらには、Nikeの直営店の展開も進めています。
また、D2Cで必要なのがテクノロジーの駆使ですが、アプリへの移行もNikeは進めています。スマートフォンアプリケーションの改善を続けていき、現在、2億人弱ものユーザーがいるのです。
その結果、Nikeの売り上げの約3分の1が、Nike Directによるものになっているというのです。
この数字の裏には、組織を新しくつくり、かつてのパートナーとの交渉を行い、しぼり込み、さらに、デジタル化を進める。そこには、人事・教育・渉外・社内調整などあらゆるタフなことがあったに違いありません。
そのようなあらゆる痛みを超えてでも、世界トップブランドのNikeがD2C化を果たそうと考えたことは、ある意味で象徴的な事例かもしれません。
まだまだNikeの取り組みも、進行中のものではありますが、今後のビジネスにおいて、D2Cの重要性をあらわしているとも思えます。
今回の僕らの学習帳は、「D2C 「世界観」とテクノロジー」で勝つブランド戦略」の第5章「D2Cを立ち上げる」の後半から。(D2Cとは、Direct to Consumer(顧客への直接販売)という業務形態を表す言葉です)
今回の話について、もっと詳しいことを知りたい人は、動画・音声をぜひご覧ください。
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