本で遊ぶじかん_note_1812

【11月の本で遊ぶじかん】人類の未来についての議論が、止まらないじかん

11月も「本で遊ぶじかん」開催しました!

さて、今回の課題図書『ホモ・デウス』ですが、
最後のフリーディスカッションでかなりの議論が巻き起こりました。

ある意味かなりの問題作でした。

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どんな問題作かと簡単にいうと、
人類は、自分たちを神にアップデートしようとしている、
ということを、語っている一冊です。

ここで筆者が言う神とは、超自然的な存在ではなく、
創造と破壊を行う力を持つ存在のことである。

たとえば、生き物を自分の望むように創造したり、
(遺伝子組み換え作物・デザイナーベイビー)
地球の景観を自分たちの望むように破壊したり、
(海を破壊する埋立地・山を破壊する開拓造成)

そういった力が極まっていったところに、
神のような力を持った人類が誕生する。

それを、「ホモ・デウス」と筆者は読んでいるのです。
(デウスは神を意味する)


大まかに言うと、こんなお話です。

これだけ書くと、眉唾もののようにも聞こえるかもしれませんが、
そういった話では全くありません。

筆者は、この説を導くために、
様々な歴史的事実・エピソードが披露されていくのですが、
その博識ぶりがまた面白く、引き込まれてしまいます。

そして、その一方でも、そんな未来に、抵抗したくなって、
反抗したくなる自分がいるのも事実なのです。

こんなアンビバレントな感情を起こす一冊。
とても面白い一冊です。


では、なぜ筆者がこんな話をするのか。

筆者は人間が神のような存在になってしまうと言う予言をして
それで満足したかったのか。

そうではありません。

そもそも、自分もふくめた歴史学者の予言は、
ろくに当たらない、と述べています。

歴史学者はときおり予言を試みるものの(ろくに成功しない)、
歴史の研究は、私たちが通常なら考えない可能性に気づくように
仕向けることを何にもまして目指している。


では、なぜ筆者は、当たる可能性の低い、
予言めいた言葉を一冊の本として残そうと思ったのか。

過去を研究するのは、過去を繰り返すためではなく、
過去から解放されるためなのだ。


どういうことかと言うと、私たちは、ある一定の価値観の中で育つ。

それは、国や地域や育った環境などに、大きく左右されてしまう。

たとえば、日本の場合、男性と女性の役割はこうである、とか。
地方と都会でもその考え方は微妙に違ったりする。

常識や倫理や道徳というもの、がどの国にも存在していて、
私たちはそのレールに乗ることで、日々の生活を営むことができている。

そして、それを作ってきたのが、「過去」である。
私たちが今立っている瞬間から、後ろにずっと続いている過去。

その過去によって私たちは一定の思考や常識や倫理や道徳を
共有することが可能になっている。

そこにある便利さとともに、筆者はその危うさをこう伝える。

過去の冷たい手が祖先の墓から伸び出てきて、
私たちの首根っこをつかみ、視線をたった一つの未来に向けさせる。


私たちの祖先たちは、この社会を作り上げてきました。
それは、現在まで続くレールのようなものです。

そして、そのレールを受け継いだ現代の人類である私たちは、
このレールの延長線上にしか未来を描けないのです。

いや、そもそもそれが延長線上であるということに、
気づくことさえできないのです。

だからこそ、

マルクス主義者は資本主義の歴史を詳述する。
フェミニストは家父長制社会の形成について研究する。
アフリカ系アメリカ人は奴隷貿易というおぞましい行為を振り返る。

彼らは過去を永続させることではなく、
過去から解放されることを目指しているのだ。

つまり、

歴史を学ぶ目的は、私たちを押さえつける過去の手から逃れることにある。

逃れた先の未来は誰にも想像することはできない。

でも、それはホモ・デウスのような人類が誕生するよりも、
もっといい未来なのかもしれない。

そのためにも、筆者は徹底的に未来を詳述します。
私たち人類が乗せられたレールの先の未来を。


以上、ホモ・デウスの上巻のほんの一部を紹介しました。

詳しいことが気になった人は、
ぜひ次回の「本で遊ぶじかん」にお越しください。


それでは、「本で遊ぶじかん」「本で遊ぶじかん」参加者の言葉と写真から
いくつか紹介して終わりにしたいと思います。

1冊の本も 、ああやって他の人の解釈を交えながら読んでいくと、
自分一人で 読んでいくときには拾えない・気づかない論点が見えてきて、
すごく為になるなと感じています。

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会を通して、参加者それぞれの読み方や、プレゼンの仕方、本人の考え方の特徴などが浮かび上がってくる感じがして、通常の読書とはだいぶ異なる体験のように感じました。集団競技のような、娯楽的要素もある感じがしました。

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読書のブレストみたいなものだな。
共同で知を高める方法として有効だな。と思いました。
楽しい体験でした。

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愛とアイデアのあふれる世の中を一緒につくりましょう!
「愛とアイデアのあふれる世の中をつくる」をビジョンにかかげる、クリエイターだけの会社。 (ちなみに、社名のSUGOIとは、愛とアイデアがかけ合わさって生まれるときに、自然に出てくる感動の一言から) 2023年までにティール組織になることを目標に、メンバーを募集中。