「Roma」が語る罪の意識 僕らの学習帳 vol.124
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「Roma」が語る罪の意識 僕らの学習帳 vol.124

この「Roma」という映画の監督は、ハリーポッターの監督も務めたほどの売れっ子のアルフォンソ・キュアロンです。

そのほかにも、アカデミー賞に輝いた「ゼロ・グラビティ」や「トゥモロー・ワールド」「天国の口、終わりの楽園」など、数々のヒット作を作ってきた監督です。

その監督が、初めて心から作りたいと思った映画が作れたと語ったのが、この「Roma」という映画です。


この「Roma」という映画には、出演している俳優のほとんどは素人で、撮影は監督自らが担当し、しっかりとした脚本も用意されていません。

映画界の常識からすればありえないような作り方の映画です。この掟破りの映画で監督が描きたかったものはなんなのか。監督自身は、この映画を贖罪の映画だと言います。

この映画は、監督自身が育った家と街を舞台にしています。「Roma」というタイトルも、メキシコのローマ地区から来ています。この街で、家で監督自身が経験したエピソードをすこしずつ思い出しながら、それを映画にしていったのです。


そのために、監督がやったことは、自分の家を再現させること、街並みを再現させること(ショーウィンドウの中身も含め全て)、そして、自分を育ててくれた家政婦のリボに話を聞くことでした。

メキシコでは、先住民と移民(白人)との階級差がはっきりとしています。職業にも、生活環境にもそれは大きく現れています。家政婦のリボは先住民で、監督の家族は全員白人でした。

そして、その差別の構造に監督自身は気づいていなかったというのです。幼すぎたあまり、メキシコの中にというか、自分の家の中に差別の構造が存在していたことに気づけなかった。

さらに、リボという家政婦にも、青春があり、恋愛をする時間が必要で、他の人と同じように悩んだり、苦しんだりすることがあったのに、その当たり前のことにすら気づけなかった、と。


監督自身は、大人になったいまその差別の構造に気づくことができ、リボの家政婦以外の一面にも目を向けることができるようになって、そこへの思いを映画で表現したいと考えたのです。

そのためには、子ども時代をやり直すかのようなこだわりが必要でした。家を完璧に再現し、服装も当時のものを作り出し、家具も同じものを買い集めたというのです。

さらには、家の前の通りの様子を再現するために、車も同じものを作り、道の看板や標識なども完全に再現していきました。

その再現された家や道に立つことで、自分の記憶が呼び起こされていきます。そして、一つ一つを再現しながら、今度は家政婦のリボにスポットライトを当てていきます。

彼女にも人生があり、思いがあり、悩みがあり、そして喜びがあることを、語り尽くすのです。


今回の僕らの学習帳は、「映画には「動機」がある」の第12章「なぜ父は巨大な車を押し込むのか?」から、お話ししました。


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