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あなたはキツネ?ハリネズミ? 僕らの学習帳 vol.091

「キツネは多くの物事を知り、ハリネズミはひとつの大事なことを知る」

ギリシャの詩人が、人間を2種類に分けました。それが、専門知識で劣る人(キツネ)と専門家(ハリネズミ)です。一般的にハリネズミの方がたくさんのことを知っていそうですが、実はキツネの方がより多くのことを知っているという話です。


それを端的に表すこんな話があります。テーマは、専門性がとても重要となる医療の世界です。医療の世界でも、キツネの方が役立つというお話です。

エイズ。この病気について詳しく知らなくても、それが人類を苦しめる恐ろしい病気だということくらいは、多くの人が知っています。

そんなエイズに対して、国際エイズワクチン推進構想という団体が、有効な予防接種の発見を、科学コミュニティに呼びかけたことがありました。

そこで、多くの専門家は、エイズのワクチンを開発しようと努力をしたのですが、その努力は有効な結果を引き起こすまでにはいたりませんでした。

そこに突破口を開いたのは、コンサルタントでした。アンディ・ジンガというコンサルタントが、ワクチンの開発よりも「タンパク質の安定化」に目を向ければどうか?というふうに、問を変更しました。

これをきっかけに、世界中の科学者から、有望なアイデアが集まり、そのうちの3件には研究助成金が与えられました。

専門家は、解決方法をワクチンのはずだという偏見にとらわれてしまい、そこから抜け出すことができませんでした。(この知識の固定をアンカリングと言います。)それに対して、専門性に劣るキツネは、全く別の方法からのアプローチを可能にしたのです。

「トンカチをもっていたら、なんでも釘に見えてくる」という言い回しがあるように、エイズにはワクチンというアンカリングがされてしまったのです。


このように、人はすでにもっているスキルや専門知識を使うことを好みます。自分の知識やスキルを継続的に伸ばすことを好みます。その一方で、今まで習ったことのない新しいスキルを1から学ぶことを嫌います。

その結果、知識の専門化というメリットを生み出す一方で、その知識に縛られてしまう「知の呪縛」に陥りやすくなります。

これが、ハリネズミの誕生です。

専門性を突き詰めていなくても、より多くの物事に対して、1から学ぶことを嫌がらなければ、ハリネズミよりも物知りなキツネになることができるのです。



今回の僕らの学習帳は、「無知の技法 不確実な世界を生き抜くための思考変革 」のCHAPTER1「「知っている」はいいことか?」から、お話ししました。

今回の話について、もっと詳しいことを知りたい人は、動画・音声をぜひ聞いてください。

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