紅茶屋の店員さんと話したら、好きを伝える準備が整った気がした
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紅茶屋の店員さんと話したら、好きを伝える準備が整った気がした

「和紅茶をご存知なんですか?」
「あ…ちょっと今、和紅茶にはまって、色々飲み比べていて…」

女性の店員さんはにこやかな目で、私を見つめていました。

「和紅茶って、どんな人が手に取るんだろう」

ふと、そう考えたきっかけは、note記事を書こうとした時でした。

SUGOIのD2Cブランドa yohakの和紅茶について、記事を1本書き上げなければならないことに今も戸惑っている、SUGOI学生インターンのめぐみです。こんにちは。

今読んでもらっているこの記事は、自分の体験のうちどこを切り取るか、から書くテーマを考え始めます。極端に言えば、読む人のニーズは頭の奥の引き出しにしまってある。ニーズは気にかけるけれど、9割方は読んでくださる方を信じるしかない。書いたのでどうか読んでください!と。

でも、a yohakの記事はそうはいきません。

「読んだ人が和紅茶やa yohakというブランドに、興味を持ってくれる内容でありたい」

COOのゆういちさんから「a yohakの記事を書いて欲しい」と言われた時に私はそう決めていました。

「記事を読んでくださる方に、どんな情報が届いたら良いだろう?」

そんな風に、いつもは考える隙のない”読者の皆さんが読みたいこと・知れたら嬉しいこと”を想像してみる。

もうすぐお昼時のカフェでジーッとパソコンと向き合いながら、今まで公開されたa yohakの記事に目を通しながら、私はしばらく唸っていました。

「書きたいことが、浮かんでこない…」

その理由には、思い当たることがありました。

私はnote記事を読んで、紅茶を買ったことがない。紅茶を買うとしたら、スーパーに並んでいるそれっぽい紅茶を手に取るタイプ。

「和紅茶って、どんな人が手に取るんだろう」

そもそも、a yohakの和紅茶を買う人は、紅茶好きではない可能性だってある。美味しい紅茶を飲むことよりも、紅茶を通したコミュニケーションを楽しみにしている人もいるかもしれない。

「あれ、いつも行くスーパーで、和紅茶って見かけたことあるっけ」

見慣れたスーパーの紅茶売り場を頭に浮かべると、そこで和紅茶を見かけた記憶はありませんでした。

「和紅茶を買いたい人は、どこに行くのか、知りたい!!!!」

小学生のまち探検に似た好奇心に突き動かされて、私はカフェを後にしました。

1軒目は、少しお高めなスーパーに。

「あれ、ない。一番ありそうだと思って来たのに」

紅茶コーナーを見落としていないか何度も往復したけれど、和紅茶の気配はありません。

2軒目は、1軒目よりは少し価格帯が安めのスーパー。紅茶コーナーに行ってみると、膝くらいの高さの商品棚にひっそりと佇んでいる和紅茶が1種類ありました。

3軒目にまた別のスーパーへ行くと、これまたひっそりと和紅茶が2種類並んでいました。

「あれ、こんなものなの…?」

すっかり和紅茶が身近なものになっていた自分が、恥ずかしかった。和紅茶はおそらく、多くの人にとって身近ではない。知っている人は知っているけれど、普段の飲み物の選択肢にすんなり入ってくるものではない。

いつの間にか、自分の和紅茶に対する当たり前が、他人とズレていたことを思い知りました。

そんな中、私はある紅茶専門店の前でふと、足を止めました。

もしかしたらこの紅茶専門店なら、和紅茶をスーパーで見かけない理由が分かるかもしれない

缶の中に入った茶葉がずらりと並んだ店頭で、じろりと茶葉の種類に目を凝らしていると、女性の店員さんから声をかけられました。

「お探しの茶葉がありましたら、お伺いします」

明らかに、私に向けて言っている。この女性の店員さんは。その店の店頭には、私ともう1組、もうすぐ会計を済ませそうな人がいるだけ。だから、お伺いしますと伺われているのは、私だ。

私:あ…(ぺこり)
店員さん:何かお探しですか?

私は覚悟を決めて、言いました。

「あの、和紅茶ありますか?」

店員さんは、一瞬驚いたような目をして、こう返事をしてくれました。

「和紅茶をご存知なんですか?」

ご存知なんですか?と改めて聞かれると、ご存知と言うほど自分は知らないのでは?という気もしてくる。

「あ…ちょっと今、和紅茶にはまって、色々飲み比べていて…」

もっと詳しく聞かれたら、どうしよう

でもそんな不安を通り越して、店員さんは穏やかな声でこう教えてくれました。

「そうなんですね!当店では今1種類のみの取り扱いなんです…」

あ、少し申し訳ないことを聞いてしまったかな

「あ、1種類でも気になります!ぜひ!」

店員さんの優しさに応えるように私はつい、そう口にしていました。

「和紅茶はなかなか流通量が安定しなくて、一時期は当店で扱っていなかったのですが。ネットショップには、他に何種類かご用意がありますので。ぜひご覧になってみてください!今、お持ちしますね!」

和紅茶って、流通量が安定しないのか。私はまだまだ、和紅茶のことを知らなかったんだな。

取り扱いのある1種類を待つ間、私は改めて思いました。

「お待たせしました!ちなみに、今までどこの和紅茶を飲まれましたか?」

戻ってきて早々の質問に、言葉がふらつきます。

「えっと…静岡の、両河内の和紅茶です」

地名で分かるの?と思いつつ呟いた言葉を聞いて、店員さんは何の躊躇いもなく微笑みました。

「両河内の和紅茶は、お茶の風味がしっかりあるタイプですよね!」

「え!そうなんですね!」

あまりにもすんなりと、飲んだことのある和紅茶の味を言い当てられたものだから、思ってもみない大きさの声が出たことに自分でも驚きました。

「当店で扱っているお茶は、同じ静岡のものですが、もう少しあっさりとした味わいなんです」

「はあ、なるほど…」

さっきとは打って変わって飲み込むような反応に、店員さんは少し不安な目をしたように見えました。

「あの…気になっていることに、お答えできましたか?」

「あ!いや!もちろんです!もう、十分です!これ、買います!!!!!」

次々に耳を通る和紅茶の情報につい袖を引っ張られて、私は和紅茶を買っていました。決して安くはないけれど、心がたっぷり満たされる買い物を。

「和紅茶を買うって、こういう気分なのか」

袋に入った和紅茶を腕にぶら下げる帰り道は、和紅茶をもっと知りたくなっていました。


もっと多くの人に好きになってもらうために

ものを売る立場ならば多くの人が「買ってください」と言うでしょう。自分たちが売っているものに自信があれば、なおさら言葉に力が入るはずです。

でも同時に、売っているものの価値を客観的に感じることは、むしろ売る前より難しくなるのかもしれません。

このことは、きっとあらゆる仕事にも言えます。

目の前の仕事に夢中になるほど、冷静な目で自らの仕事が生み出す価値を考える機会は少なくなっていく。現に、私も1年前のSUGOIに入った頃に比べれば、日々の仕事が当たり前になっているし、その価値を客観的に見直す機会は意識しないと作りづらい。

もちろん、全ての人がそうとは限りません。

同じ仕事を続ければ続けるほど、自分の仕事の見られ方を何度も意識する場面があるはずだから、自ずと主観と客観の行き来をして、仕事の価値を立体的に捉えられるようになるはずです。

でも少なくとも、a yohakの和紅茶を売り始めて1ヶ月の私は、自分が何を売っていて、それにどんな価値を人が感じるかを、まだ立体的に理解することはできていません。

言い換えれば、ここからが本番です。

目の前のことに夢中な状態から、少しずつ自分のやっていることを離れて見ることができるようになる。そして、深みのある言葉で、やっていることを他の人に伝えられるようになる。今が、その始まりなのです。

見られ方を想像できるようになるためには、自分が同じ立場を経験することが大切だと思います。

私の立場で言うと、もちろん私はa yohakの和紅茶が美味しいと感じている。「問い」を生むというa yohakコンセプトも含めて、私は好きです。

好きだからこそ、もっと多くの人が同じ気持ちになってもらいたい。好きになってもらう言葉で、伝えていかなければならない。好きになるきっかけは、人それぞれで。心に届く言葉も、人それぞれ。

だから、どんな方法で、どんな言葉で伝えれば好きになってもらえるのかを、私たちは考え続けなければならない。

ここからがやっと、a yohakの本番が始まる。そう感じた出来事のお話でした。

以上、今週の「インターンめぐみのモヤモヤのち晴れ」でした!

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