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動詞をデザインする。それは、自分の物語をえがくこと 僕らの学習帳 vol.017

モノではなく経験をデザインするというのは、端的に言えば、名詞ではなく動詞をデザインするということです。(IDEOの設立者ビル・モグリッジの言葉です)

電話ではなく、電話をかける、電話で話す、という動詞をデザインするということですね。ここには、モノやサービスを使う人の動きがあり、時間があり、その時間の流れから物語が生まれます。


たとえば、IDEOと赤十字社が共同で取り組んだプロジェクトがありました。それは、アメリカの献血者の割合を、全人口の3パーセントから4パーセントに引き上げるというものでした。

最初は、仮設のクリニックの設備の充実や移動式のカートシステムなど、献血者が来やすくなるようなアイデアが考案されていました。

しかし、現場での観察を繰り返した IDEOのチームはある事実に気づきました。それは、献血者がなぜ献血をしにくるのか。

そこには強い個人的な想いがあったのでした。

親友の命が救われた、家族を失ってしまった。そういった物語を、献血者一人一人が持っていたのでした。

そこでIDEOは方針を大きく転換します。献血にやってきてくれる人の個人的な、感情的な物語を高めることが大切だと考えたのです。そして、その結果、献血をするというのは、単なる血を知らない人に与えるだけでなく、自分たちの物語を伝えるきっかけにもなったのでした。


ここでは、献血に使うクリニックやカートなどの名詞のデザインから、献血をする=人の命を救うという物語のデザインへの、大きな変化がありました。

それによって、人々は、自分と献血とのつながり(関係性)を再確認できるようになり、さらに、知り合いや友人を献血へと誘うきっかけにもなったのです。


このように、動詞をデザインする、もっといえば、物語をデザインすることによって、より強くより深くメッセージを伝えることができるようになります。

それは、モノだけをデザインしていればいい時代が終わりつつあることを意味しており、さらに、現代は、物語、それも僕らが参加できる物語が、最も強く深く共感を呼ぶ時代であることを教えてくれています。



今回の僕らの学習帳は、「デザイン思考が世界を変える」の第6章「メッセージを広げる」から、お話ししました。

今回の話について、もっと詳しいことを知りたい人は、動画・音声をぜひ聞いてください。

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