
忘却が「ひらめき」 への最短距離 僕らの学習帳 vol.002
ひらめきは、どんな人に訪れるのか?って考えてみると、天才だったり、才能あふれる発明家だったり、研究にあけくれる偉人、そんな人たちをなんとなく思い浮かべてしまいませんか?
たとえば、アルキメデスがお風呂に入って、「エウレカ!」って叫んだ時や、ニュートンの頭の上にリンゴが落ちてきて、万有引力を発見した時を思い出せば、確かにその通りだって思いたくなってしまうものです。
そもそも、ひらめいた瞬間のエピソードに出てくるのは、ほとんど偉人や天才で、だからこそ、僕らには関係のないことだって思ってしまっても仕方ないことかもしれません。
でも、これが、「ひらめいた」の迷信なんです。
つまり、ひらめきやインスピレーションは、才能あふれる天才にだけ訪れるものだなんて信じてしまいますが、これが迷信。
逆に言ってしまえば、「ひらめき」は、運や才能の問題ではないです。
ちゃんと手順さえ守れば、誰だってたどり着ける場所なんです。
ただ、そのちゃんとした手順、つまり、「ひらめき」までの地図が今まで公開されていなかったことが問題なだけなんです。
その手順だって、特に難しいことは何もありません
クリエイターの頭の中で何が起きているかは、チクセントミハイという心理学者が解明してくれています。だから、そのクリエイターの頭の中で起きていることを、真似してみればいいだけです。
ちなみに、その手順とは、準備、培養、ひらめき、評価、精錬。
確かにここにも「ひらめき」があります。ただ、ここにある「ひらめき」はどこからともなく訪れるものではないです。
その証拠に、その前には、準備・培養というステップが設けられています。つまり、とつぜん「ひらめき」という地上3階に飛び上がれっていうのではなく、まず「準備」という玄関から入り、それから「培養」という階段を登れば、「ひらめき」にたどり着けるよって話です。
そして、この準備・培養はどちらも難しくない、というかとてもシンプル。
準備とは、そのプロジェクトの知識を集め、必要なことを調べて情報をインプットすること。
ここまでは、何かを考えようとする人は大抵していることだと思います。でも、次の培養はどうでしょう。
ここでいう培養とは、忘却のこと。つまり、そのプロジェクト以外のことを考えることです。それも、できるかぎり全く別のことを。
散歩したっていいし、筋トレしたっていい、漫画を読んだっていい、もしくは、全く別の仕事に取り掛かるのもいいかもしれない。
とにかく全く別のことをやってみる。
そうすると、無意識の中で、準備期間で集めた情報やデータが消化され、昇華されていく。この培養が十分進んだ先に訪れるのが「ひらめき」。
そう考えると、意外と簡単に見えてきませんか?
情報をたっぷり集めて、それから別のことをする。それが「ひらめき」を呼び起こす方法なんです。
この忘れているうちに、突然やってくるものだから、「ひらめき」は天才の能力のように思われてしまうんだけど、そうじゃないんです。
準備・培養、この2つのステップをしっかりと踏まえることで、たどり着ける場所なんです。
今回の僕らの学習帳は、「どうしてあの人はクリエイティブなのか?」の第2章「ひらめいた」の迷信から、お話ししました。
今回の話について、もっと詳しいことを知りたい人は、僕らの教室・放課後をぜひご覧ください。
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